|伝承スキルUP|市民防災講座で印象に残ったこと①
京都大学 市民防災講座 について
この講座は、2013年4月からJR西日本の寄付講座として京都大学大学院 社会基盤工学専攻内に設置された講座です。主な取り組みの中に「市民講座を通した防災意識の発揚があって、特に力を入れて取り組んでいるそうです。これまでに、西日本の15府県で開催されていて、のべ5,291人が受講しているそうです。
講座の情報は「京都大学 市民防災講座」のWEBサイトをご覧ください。
過去に開催された講座の情報もあります。
この講座は誰でも参加できます!ベルは今回で3回目です!
いつもオンラインで受講しています。見逃し配信もありますよ。
講座のテーマと内容
今回の講座は「土砂災害に備える」がテーマでした。
内容はこちらの案内チラシをごらんください。
印象に残ったキーワード 〜主催者あいさつ〜
解釈が間違っていたら大変なので、
ベルがメモしたキーワードをリストにしています!
- 1960年代初期までは毎年1,000人を超えるような人的被害があった
- 対策がすすみ被害は少なくなったが、巨大地震などでの人的被害は大きい
- 土砂災害に限ってみると、10年ごとの平均値は増加している
- 雨の降りかたの変化が一つの要因と考えられる
- 気象庁のデータをみても1時間に80mmを超える雨の発生が増えている
- 雨の降りかたの変化は気候変動の影響によるもの
- ICPP報告によると(気象庁WEBサイト:ICPPとは)
- 広範囲で急速な変化が起きている
- 数百年から数千年にわたって前例がない
- このような状況はさらに強まると予測される
- 未曾有の豪雨にどう適応する?
主催者の先生からの挨拶をきいただけで、ベルは・・・となりました
今年は雨が多いね、なんて言ってられないです💦
印象に残ったキーワード 〜講演から〜
ベルは、結ちゃんと「避難行動」についての研究をしていたので、
山口大学 教育学部 楮原 京子先生のご講演は印象に残ったキーワードが
たくさんありました!
- 正常性バイアスの存在を知っておいて注意すること大事
- バイアスは本当に災害が迫っているときも働く
- 岡山県真備町での災害、避難所でのアンケート結果
- 自ら避難、救助された、半々であった
- ハザードマップ、避難所の場所、約8割が知っていた
- なのに、被災してしまう、救助される、が発生している
- 避難するタイミングをキャッチできていない
- 人はなかなか避難行動のスイッチが押せない
- 講座などを受講して正しい知識を持つことも「備える」のひとつ
- 災害時にどのようなことが起こるのか想像することも「備え」
- 知る、想像する、は具体的であればあるほど、効果的
- 想像を日常に具体化する
- 腰の高さより高いものがない
- 脱衣所にはすぐに着て逃げれる服をかけている
- 自然災害は地球の仕組み、誰にも止められない
- 災害は地球の仕組みと私たちの生活が接しているところで起こる
- 「自然素因」「社会素因」「誘因」→ 災害
- 具体的に考えるときは普段の生活についても
こんにちは!ベルママです。
自然素因、社会素因、誘因、がベルはわからなかったようです。
ベルに説明するために調べてみると、こんな記事がありました。
ご参考ください。
「災害における誘因と素因の考え方」
(SECOM 独自の視点の安全コラム,2010年8月30日記事)
- 土石流は繰り返される
- 扇状地は土石流の繰り返し
- 土石流の履歴調査に地質を活用
- 土石流の堆積物から植物遺体をとり、炭素から年代特定する
- 土石流発生の切迫度がこのようなことから把握できないか
- 現状、土石流発生の時間の間隔はまだ未発達
- 数百年に一度くらいの認識
- 災害が伝承されていないことが容易に想像できる(伝承されていることは稀)
- いままでに発生はない、は、裏を返せば発生が整いつつあるかも
- 地形の判読は難しいが、参考になるのがハザードマップ
- 土石流が起こる場所はわかっているが、起きるタイミングがわからない
- 土石流の引き金は、大雨、長雨、たまに地震
- 気象の予測は高精度になった
- ふだんと違う雨のときは、早めに避難スイッチを押す
- 豪雨に伴う土砂災害からは命を守れる
- 避難スイッチは自分の手にある
たくさん印象にのこった中で、いちばん心に響いたのは、
「豪雨に伴う土砂災害からは命を守れる」でした!
災害が伝承されにくい・・・なぜ?
講演の中で「親や祖父母から聞ける話は30〜60年くらい、それよりも前のものはなかなか伝わりにくい」や「今までに発生がないというのは、発生の準備が整いつつあるかもしれない」というお話がありました。
ご講演での広島県・山口県の地域では、調査により数百年に一度くらいの発生、ということでしたが、この事例だけでも災害発生のスケールと人生のスケールが全くあわないことがよくわかります。スケールの違いの大きさは、人生で災害を全く経験しなかった人もいることが想像できます。
「こんなことがあったのは初めて」
災害発生時にテレビニュースのインタビュー映像でよく聞く言葉だけど、単にその人にとっては初めて、と受け止めるのが大切なんだなと思いました!
あらま!ベルちゃん、ぐっじょぶ。
きっと楮原先生の「正しい知識を持つことは備えになる」っていうのは、そういうことを思ったりできることにも繋がるってことだよね。
認知バイアスってたくさんある!
楮原先生のご講演の中で「正常性バイアス」の紹介がありました。認知バイアスには様々なものがあります。緊急時に生じやすく避難行動を抑制するような影響を及ぼすものは正常性バイアスだけではありません。避難行動の促進に繋がる工夫に活用できる認知バイアスもあります。ベルも少しずつ勉強しています。
災害が数百年に一度くらい発生しているけど、いつ発生するかはわからないって聞いて、「じゃあ、今じゃないよね?」なんて思っちゃったりするのが
「正常性バイアス」なわけでしょ?
そうだね、防犯ベルがなっていても「誤報かな?」なんて思っちゃうんだよ。人にはそういう非常事態に対応するのを避けようとする傾向があるんだよ。緊急時に生じやすい認知バイアスとして有名だね。
でも、災害がいつ発生するかはわからない、ってことは同じなのに、
「今までに発生していないのは、発生の準備が整いつつあるかもしれない」って聞いたときは「えっ!?」って思ったんだよね。
これって何かの認知バイアス?
ちょっと違うけど、ベルが認知バイアスかも?と感じたようなものに「フレーミング効果」があるよ。同じ情報でも提示の仕方で違って見えて、意思決定にも影響するよ。
例えば、こんな感じ。
【パターン1】
・今すぐ避難したら ・・・安全度:90%
・3時間後に避難したら・・・安全度:60%
【パターン2】
・今すぐ避難したら. ・・・危険度:10%
・3時間後に避難したら・・・危険度:40%
同じ情報なのに、すいぶん印象が変わらない?
ベルなら、どっちのパターンだと避難する?
ボクは・・・パターン2のほうが避難する!
パターン1だと3時間後でも60%なら、まだ大丈夫かなって思っちゃう。
いまベルが言ったことも重要!
「60%なら、まだ大丈夫かなって思っちゃう」も認知バイアスの可能性大だよ!災害時には、正常性バイアスを下支えする他の認知バイアスも一緒に生じやすいんだよ。
それについては、また今度ね。
少しずつが大事だからね!
1回でまとまらなかった💦
読んでくださってありがとうございます。
今回の京都大学市民防災講座、あまりにも印象に残ったキーワードが多かったので、1回でまとめることは、ベルの能力では不可能・・・でした!
ということで、次回に続きます!
次回は土石流が発生で危険な場所の講演で印象に残ったキーワードをまとめます。
ベルの家、、、ハザードマップでは危険区域に入っていないので安心していましたが、安心は禁物だとわかりました。楮原先生の言葉がささります・・・・
正しい知識を持つことも備えです
山口大学 教育学部 楮原京子 先生