地震

|兵庫県|〜やさしさ、思いやり、生きている証として〜

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アーユーボーワン!すべての命に。寒波襲来で寒さで指の感覚がなくなっていますベルです。みなさまの地域は雪の心配はありませんでしょうか?どうかご無理なさらず、安全第一で寒波を乗りきれますように。

今回は昨年11月にもブログしました兵庫県神戸市「1.17希望の灯り」を1月17日、1月18日、1月26日と訪問してきました。今年は阪神・淡路大震災30年。何度も足を運び、神戸の街を歩きまわってみたいと思っています。

阪神淡路大震災1.17のつどいへ

11月のブログでは毎年1月17日に開催されていますと紹介していた「阪神淡路大震災1.17のつどい」へ。前々日の15日から会場の東遊園地では開催準備がなされ、16日の17時から「1.17希望の灯り」から分灯が始まりました。

その会場での様子はテレビなどメディアで数多く伝えられるのですが、わたしは17日の普通の街の様子を見てみたいと思っていました。

出勤前に三宮駅から東遊園地へ向かう人たち

1月17日7時30分すぎ、三宮駅から東遊園地方面へ歩いてみると、出勤前に東遊園地へ向かう方々と、東遊園地から周辺へ散らばって行く様子を見ることができました。

東遊園地の周辺は神戸市役所や商業ビルがあるため、出勤前の方、会社の皆さんで黙祷に来ている様子も見かけました。学生さんらしき方もメディアのインタビューを受けている様子もありました。

めぐりとは違う感じ

自然災害伝承碑と震災遺構や災害伝承施設を巡って感じることと「阪神淡路大震災1.17のつどい」の現地で感じたことは全く違うものでした。

いつもはモニュメントや石碑、碑文や資料、写真、周辺の様子などを目の前に、五感をフル稼働させて当時の様子や災害状況、どんな教訓を受け取れるかなどを想像したり考えたりするのですが、そんなことはすっ飛ばしてダイレクトに思いや感情が飛び込んできました。

自然災害伝承碑めぐりと明らかに違っていることは何だろう?と考えながら東遊園地をまわっていました。

余計なことを考える暇なく、ただ、ただ、竹灯籠の言葉を拾っていました。肌感覚では「生(いきる)」「心(こころ)」の漢字が多く使われている印象をうけました。

未来へ向いている(2021.2.21追記あり)

竹灯籠に書かれた言葉を見ながら歩いているうちにハッと気づきました。ああ、これは過去からのメッセージじゃなくて、未来へつなぐメッセージだ!と。先人からのメッセージを受け取り、シェアしている(発信する)いつもとはちがい、いま生きている人たちからのメッセージ。

ファッションの街、神戸らしいメッセージもありました。大丸さんのウィンドーディスプレイ。

2025.2.21 追記

未来へのメッセージだけではない、、、と思い直しました。メッセージに込められた思いは、今から過去へ、今から未来へ、今から今へなど、人それぞれです。大切な人へのメッセージ、未来を生きる人へのメッセージ、今を生きる自分へのメッセージ、いろんなメッセージがあります。未来へ向いているだけではない、忘れない、という大切な思いがあります。

わたしにとっては意識することがないほど「忘れない」ことは当たり前がすぎるために、そうではない方々もたくさんいらっしゃるということへの意識を忘れてしまっていました。これは気をつけなければならないと反省しました。

震災からわずか11ヶ月で開催

今年で30回になる神戸ルミナリエ、ということで、20年ぶりくらいに家族と九州からの友人と一緒に行きました。初めて見た時は阪神・淡路大震災後まもない頃で「なんでイルミネーションなん?」と斜に構えていました。でも行ってみると・・・

会場にいる誰もが上を向いて笑顔、笑顔、えがお、だったんです。なんてこった…と思いました。ほんの少しの時間でも心を明るく、笑顔をもたらし、元気な気分にしてしまうなんて・・・ああ、すごいなぁと思って感動して涙がでました。(写真は2025年1月26日撮影)

震災の記憶を永く後世に

第1回目の神戸ルミナリエは1995年12月に開催されています。

「神戸ルミナリエ」は、多くのご協賛企業様や市民の方々、ご来場の皆様のご理解・ご支援に支えられて毎年開催することができ、震災の記憶を永く後世に語り継ぐ、まちと市民の希望を象徴する行事として、また、神戸の冬の集客観光促進事業の柱として、広く認知されることとなりました。

KOBEルミナリエWEBサイト|https://kobe-luminarie.jp/about/ |2025.2.20アクセス

こちらの自然災害伝承碑「1.17希望の灯り」の建設には下記のエピソードがあります。

モニュメント建設に際して、ご遺族やボランティアグループの方々から、「やさしさ」と「思いやり」、そして「生きている証」としての灯りを灯したいとのご提案がありました。これを受けて新たに灯りの保存施設が追加設置されることになり、「1.17希望の灯り」が誕生しました。ここには、被災10市10町を巡って運んだ種火と47都道府県から寄せられた種火を一つにした灯りが灯されています。

この灯りは被災した市民のみなさんの精神的なよりどころとなり、毎月17日には、ボランティアのみなさんが自主的に清掃などを行っています。そして、毎年1月17日には、ここから被災10市10町のみならず遠方の都市まで、震災や灯りが結ぶ絆に関連した行事に分灯され続けています。

また、震災から7年を迎えた2001年1月17日、「希望の灯り」が分灯され、市民ランナーによってこの灯りが全国69都市のみなさんへ届けられました。

「1.17希望の灯り」には碑文が刻まれ、「あの震災で亡くなった方々の命と生き残った私たちへのメッセージ」を発信し続けています。

神戸市WEBサイトよりhttps://www.city.kobe.lg.jp/a52374/bosai/hanshinawaji/fukko/monument.html

災害伝承の機会を生み出す大切さ

災害伝承をする機会や方法のひとつとして、自然災害を伝える祭りがあるように、阪神淡路大震災1.17のつどいや、神戸ルミナリエも災害伝承をする機会を生み出していると実感できました。

メリケンパークにある「神戸港震災メモリアルパーク(1997年7月開設)」の展示を見ながら帰って行く光景を目の当たりにし、お若い方が友人と見える同年代の方に「ほんま大変やって、学校の校庭に・・・」と話していらっしゃるのを耳にしたからです。

規模の大きさ問わず、小さな地域、自治会や学校単位などでも、こういう機会を設けることを積極的にしていけたらいいなと思いました。

マンパワーが足りないところは、神戸市がこのような活動をクラウドファンディングやボランティアを募って実施していることが参考に、みんながつながって知恵を出し合って出来たらすばらしいなと思います。

おまけ

ちょうど1月17日の阪神・淡路大震災30年の日に公開された映画「港に灯がともる」(みなとにひがともる)を見にいきました。主演の冨田望生(とみたみう)さんの舞台挨拶がありました。まだご覧になっていない方もいらっしゃると思うので感想は🤐ぜひご覧になってください。

もう1点、くいしん坊のわれわれが食を外すことはなく、ルミナリエに行った際は「まんぷく探偵団」メンバーが揃っていたこともあり、バチバチにリサーチするY子さまのご尽力で美味しい中華にありつきました!😋

この春巻きが絶品だったんですが、お店の名前を絶賛思い出し中です!Y子さまと連絡が取れ次第、追記しますっ🫡

来月3月には同じく神戸で「災害伝承ウォークラリー」を開催します!ただいま、参加者を募集中です。ご希望の方は公式ラインへご登録いただきますと詳細をご案内いたします。

少人数での開催のため、公式ラインでのみ承っています。公式ラインへはこちらのブログでご紹介しています。

寒波による大きな事故がないことをお祈りしています。みなさま、どうかご安全にお過ごしください。ベルでした!

ABOUT ME
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一般社団法人 災害伝承普及協会
「みんなの心をつないで防ぐ」をコンセプトに活動しています。防災における災害伝承の大切さを発信しています。自然災害伝承碑の探訪を通し、石碑に残された先人の思いやりの心をいつも感じています。防災のことや心理学の事を発信しています。
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