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|案内|第1回災害伝承検定 申込受付中

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このたび、かねてより構築・準備に取り組んできました「災害伝承検定(オンライン自己学習講座+検定)」を皆さまにご案内できることとなり、受講のお申し込み受付中です。

今日は災害伝承検定をどうしてつくろうと思ったのかについてご紹介いたします。

わたしたちのはじまりは「災害伝承ってなに?」でした

わたしたちが「災害伝承」という言葉を初めて知り、自然災害伝承碑めぐりを始めてから「災害伝承ってなに?」と立ち止まることが何度もありました。そのたびに文献や書籍を調べたり、お話を伺いにいくなどをして少しずつ理解してまいりました。

きっと私たちと同じように「災害伝承」そのものを知らない、「災害伝承ってなに?」と思われる方がいらっしゃるだろうと、自分たちがわからなかったことや言葉を記録してきました。

災害伝承にふれても自分ごとにできなかった私たち

自然災害伝承碑めぐりを始めた当初は、石碑に刻まれた碑文の記録や教訓に注目することにとどまり、自分ごとに落とし込むことができていませんでした。過去の出来事として捉えているがために「心理的距離」が生じていることは明らかで、目の前にある石碑の向こうに人の心や温もりを感じ感動するばかりでした。

災害伝承は今日の防災に生かせる

わたしたちの先人はたくさんの自然災害を経験しています。昔だからといって、自然現象そのものが今よりも小さかったわけではありません。今のような土木・建築技術も材料や、気象技術もありません。アプリが危険を知らせしてくれたり、自分で確認することもできません。

いまあるようなものは、なにもない。

その中で何度も繰り返し自然の脅威を経験し、命を守るために、生き延びるために重ねてきた対策から生まれた工夫や知恵、記録や教訓は、いま今日からも役に立つものです。

災害伝承と現代知見の融合は持続的な社会の鍵

伝承は昔話ではないことを補完し裏付ける

水の都 大阪に残されている自然災害伝承碑に刻まれた「津波のときは船でにげてはいけない」の教訓は今現在であれば「車で逃げてはいけない」と置き換えて考えることができ、人流データのシュミレーションで検証することもできます。

また、過去には川であったところが今は道路になっていることは古地図で確認することができ、重ねるハザードマップでは想定浸水深や地形が持つ災害リスクを把握することもできます。災害伝承が伝える危険性を現代知見を重ね合わせることで信ぴょう性と説得力が増すのです。

地域と結びつけることで自分ごとにしやすくなる

気象情報や防災情報はじめ、たくさんの現代の科学的な情報がありますが、それを伝えるだけ、知るだけでは、私たちがそうであったように「自分ごとにとらえにくい」ことがあります。しかし、地域にある災害伝承と結びつくことで「昔からこの辺りは水害が多いところだった、ハザードマップでもそうなっている」など、自分ごとにとらえやすくなり避難行動の促進につながりやすくなります。

地域を防災でつなげる存在に

デジタル時代のいまは、さまざまな情報が各々で手にいれることができます。そのため、防災対策や備えも個人での自助の備えや対策に取り組む人も増えてきた印象があります。しかし、平成以降に発生した自然災害の災害伝承をあたると「地域の結びつき」「人と人の助け合い」、共助の大切さの言葉が多く残されています。

災害伝承の方法には様々なものがあり、お祭りや防災訓練など地域の行事や文化として地域をつなげる存在として活用されている事例もあります。

くりかえされるからこそ災害伝承が命を守る

自然災害は同じ場所でくりかえされる傾向があります。近年は南海トラフに関連する地震のことでよく知られるようになりました。過去をさかのぼると南海トラフに関連した地震と津波は何度も襲来しています。

1707年の発生から次の1854年までは約147年もありました。大阪府には1854年の際に、1707年のときの災害伝承が残され継承されていたために地域のみなの命が助かったと伝える石碑がある一方で、1707年の時のことを知る人が少なく同じように多くの人が死んでしまったと伝える石碑もあります。

いま現在を生きる私たちも先人と同じように、過去に学び生き延び、後世に記録と教訓を残し繋ぐことが必要なのです。

災害伝承検定が役立つこと

災害伝承検定は、災害伝承が持つ力を理解し、災害伝承を活用することに役立ちます。学校や職場、地域での活用はもちろん、家庭での防災教育・啓発に役立てていただけます。

第1回災害伝承検定で開催いたします「初級」は、災害伝承とはなにか、どのように伝えられてきたのか、どのようなものがあるのか、どう今に活かし、伝えていくのかを学び、その習熟度を検定するものです。

昨年のぼうさいこくたい2024で紹介していた動画情報です。

詳細・お申込み方法はこちらで紹介しています。

災害伝承検定の詳細はこちら
災害伝承検定のご案内
災害伝承検定のご案内

災害伝承を命を守るものとして、ご家庭、学校や職場、地域での防災・減災に役立てていただけたらとても嬉しいです。ぜひ、ご活用ください。

ベルでした😊

ABOUT ME
ベル
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災害伝承ラボのX係
災害時に役立つバンダナと帽子がわりのパトライトがお気に入り。 災害伝承のこと、自然災害伝承碑を巡る旅と防災の情報をXで発信係です。
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