|東京都|たくさんの人の思いがここに
自然災害伝承碑が建立される背景には何かしらのエピソードやストーリーがあります。今回紹介する「関東大震災十周年記念」には、これまで巡った中で遭遇していなかった珍しいエピソードがありました。
え、これが⁉︎
その自然災害伝承碑は、東京銀座の数寄屋橋交番のすぐ近くにありました。見つけたとき、その芸術的様相に「これが⁈」と思ってしまいました。もうそれは、バイアスまみれのベルには、美術館などにあるような美術作品にしか見えなかったのです。
それもそのはず、調べてみると、なんと、あの長崎の平和祈念像をつくった彫刻家北村西望(きたむらせいぼう)の作品だったのです!
北村西望を紹介する動画がありました。
NHKアーカイブス「あの人に会いたい」File No.104 彫刻家 北村西望
https://www2.nhk.or.jp/archives/articles/?id=D0009250104_00000
街頭募金により設置
北村西望が45歳のときの作品「燈臺(とうだい)」が、この場所に設置されたのは関東大震災から10周年にあたる昭和8年のことでした。震災共同募金会の街頭募金によって設置されました。
これまで巡ってきた中では、個人や数名の人によるもの以外では、地域住民がお金を出し合って、寄付により、、が多く、街頭募金によってのエピソードは初めてでした。
震災共同基金会
当時、どのような呼びかけで街頭募金がなされていたのか興味深いところではありますが、震災共同基金会の街頭募金で集まったお金は、義援金や地震の研究や知識普及など、さまざまな費用にあてられていたようです。
ネットでその当時のパンフレットが販売されているのを見つけました。(日本の古本屋サイト:伊東古本店ページ,不時の災害にそなえませう,昭和3年刊行)
https://www.kosho.or.jp/products/detail.php?product_id=164468819
台座にある教訓
台座には、当時、朝日新聞社によって懸賞募集された集まった10万を超える標語から選ばれた標語があります。
不意の地震に不断の用意
東京都中央区銀座,関東大震災十周年記念,自然災害伝承碑より
すぐ近くには下のような説明が設置してありました。
東京都内には
いま現在、東京都62の市区町村のうち、16の市区町に関東大震災に関連する35基の自然災害伝承碑が現在登録されています。(2024.6.20現在)
国土地理院地図で、すべての災害種類の自然災害伝承碑を表示して見てみましたら、下のような状況でした。
↑画質が悪くてすみません!(フレームを入れるまでしばらくお許しください)
ベル個人としては、関東大震災に限らず、すべての災害種類で表示していて、これだけなのかなぁという感覚です。それは東京都に限らずですが。。。
みなさまのお住まいの地域や、仕事場の近くなどで、石碑やモニュメント、ひっそりあったりするものないでしょうか?
過去の災害の記録や記憶は、貴重な防災情報です!ぜひぜひ、探すぞ、見つけるぞの目で、ときどき見回してみてください☆
おまけ
お江戸に来るのは久方ぶりでしたし、滅多に来ないところなので、行きたいと思っていたところに行くことに!それは、上野界隈の探索です。1つは国立科学博物館で、ここはもうずーっと行きたいと思っていたのです。相棒の結ちゃんからもイチオシ!と聞き、今回に行ってきました!
建築物好きでもありまして…もう心おどりました✨
動物はもっと好きなんですけど、この牙が生えたバンビみたいな子は初めてみました!だれ⁉︎オオカミ系の子はかっこいいですね。足が太くてびっくりでした。剥製とはいえ、生まれて初めてみた鳥もいたのですが、一番好きな「ケツァール」は見当たらず・・・ちょっと時間がなくてじっくりは見れなかったので、また再訪したいと思います。
ちなみに、、、国立科学博物館の次回企画展は「鳥」です!動物の中では鳥が一番好きなので、絶対に期間中に再訪したいです!
もう1つは、小説「陰陽師の呪い 桜咲准教授の災害伝承講義」に登場する地名や場所を実際に見てみたくて巡ってきました。
こちらは、あまり書くとネタバレしてはいけないので・・・桜咲准教授の災害伝承講義シリーズは2つ読んだのですが、とにもかくにも、超おすすめです!✨ぜひに、読んでみてください!
ベルでした!