三重県|水神と河童とお祭りと
こんにちは!ベルです。全国の自然災害伝承碑をめぐる旅をしています。相棒の結ちゃんと一緒マップにピンだてしていくプロジェクトに取り組んでいます!
もうこれだから自然災害伝承碑めぐりは面白い!となった、三重県名張市にある「水神碑」に会いに行きましたブログです。
時は幕末、安政の洪水

2025年11月22日(晴れ)
こちらの石碑は1859年の洪水被害のあと、堤防完成と災禍が2度とおこらないようにと祈りを込めて建立されたものです。自然災害伝承碑に登録されています。
碑の概要
- 碑名:水害碑
- 災害名:洪水(1859年9月27日)
- 災害種別:洪水
- 建立年:1859年
- 所在地:三重県名張市赤目町丈六
- 伝承内容
- 安政6年9月2日(1859年9月27日)
- 朝より降り出した雨が夜になり滝川の堤防を破った
- 濁流が丈六地区内を一飲みにした
- 家屋、田畑の損害は甚だしかった
- 収穫期を前にした村民の苦しみは言語に絶した
- 堤防の完成記念と災禍が二度と起こらぬようにと祈りを込めて建立
重ねるハザードマップで石碑の場所を見てみると
自然災害伝承碑めぐりでは必ず「重ねるハザードマップ」「国土地理院地図」で場所や周辺の情報を確認します。重ねるハザードマップで確認すると、石碑に残されている災害の記録や教訓を今現在の状況と照合して確認することができます。驚くことに石碑が伝承している災害と同じリスクが今現在もあることが多いです。

さらに拡大してみると、、、洪水による想定浸水深が3.0〜5.0mもある場所に石碑があることがわかります。現地もすぐ横に川がありました。

地形分類を重ねて確認してみると、、、旧河道(水色)であった場所でもあることがわかりました。

土地の成り立ち かつて河川の流路だった場所で、周囲よりもわずかに低い土地。流路の移動によって河川から切り離されて、その後に砂や泥などで埋められてできる。
この地形の自然災害リスク 河川の氾濫によって周囲よりも長期間浸水し、水はけが悪い。地盤が軟弱で、地震の際の揺れが大きくなりやすい。特に埋立(盛土)した地域では液状化の発生傾向が非常に強い。
重ねるハザードマップ,旧河道の説明より,アクセス日:2025.12.27
現地でわかったエピソード「きゅうりをはめ込む?」
自然災害伝承碑めぐりでは、国土地理院地図や重ねるハザードマップの情報をもとに現地探訪をするのですが、現地に行ってみると事前に把握していなかった情報に出会えることがあります。

今回は写真の看板に出会うことができました。現地で読んで思わず「何これ!すごい!」と思わずニヤついてしまいました。「水神様と河童とお祭りときゅうり⁉︎」興味津々となりました。
下記のURLに名張市の広報誌で紹介されています(PDF)
https://www.city.nabari.lg.jp/ct/other000026600/no09-2012-08-3-2.pdf
溢れる好奇心に電話
こうなると気になって仕方がありません。
「このお祭りを見てみたい。。。」
「今もこのお祭りは続いているのだろうか。。。」
インターネットで色々と情報を検索するも今現在もお祭りが続いていることや、いつお祭りが開催されているのかに辿り着かず、ついに看板にある「赤目まちづくり委員会」様に電話をしました!
ご対応くださった方から詳しい情報を教えていただき、なんと!お祭りは今現在も毎年開催されていることがわかりました!来年のお祭りの時期が近づいた際に、再度電話で日時を教えていただけることになりました。「やったー!!!」
来年の7月ごろに、こちらのブログで「水神」の文字にきゅうりをはめ込まれた写真とともに、お祭りを通した災害伝承の様子をお届けできそうです!ご期待ください‼︎
おまけ
こちらの石碑から近い場所に、もう一つ自然災害伝承碑があります。その石碑は「伊勢湾台風」の被害や記録を伝承しています。また次回(来年)に紹介したいと思います!その石碑のすぐ近くに紅葉がすばらしい場所があり立ち寄りましたので、今回はその写真を、、、

今日現在、自然災害伝承碑めぐり旅の年末年始ロングバージョンで九州入りしています。あと4日もありますので、めぐれる限り巡りたいと思っています!
2025年、最後のブログとなりました。
今年一年ありがとうございました!
来年もどうぞよろしくお願いいたします。
良いお年をお迎えください。
ベルでした!




