災害伝承

|徳島県|妖怪が命を守る?〜徳島遠征記②〜

Bell

アーユーボーワン、ベルです!
先週の遠征記①に続いて、徳島県の吉野川流域を巡った遠征記です。
徳島大学環境防災センター 上月先生・松重先生にご案内いただき吉野川上流へ向かいました。

いざ、吉野川上流へ

朝7時30分、徳島駅前を出発し吉野川上流を目指して徳島県三好市へ向かいました。当日は冷え込みが厳しく目的地までの道中では雪が降っていましたが、道路沿いから見える吉野川の渓谷美と原生林に降る雪景色が素晴らしかったです。

最初の目的地は、地図の赤丸印のところにある「道の駅 大歩危」でした。右側の写真は駐車場から撮った吉野川の写真です。イメージしていた上流は、川幅が細く、大きな石がゴロゴロしていて水量はほとんどない・・というものだったので「これで上流なのか・・・」と驚きました。

妖怪屋敷でカッパと戦う

道の駅 大歩危には「妖怪屋敷」があります。徳島県三好市山城町には、祖父母や親から妖怪話を聞き育ち、語り継がれた妖怪話や憑き物話が町内150ヶ所で60種もあり、妖怪屋敷では数々の妖怪の展示や資料が沢山あります。

子泣き爺の故郷、怪遺産認定

妖怪というと、かの有名な「ゲゲゲの鬼太郎」と水木しげる先生を思い浮かべる方も多いと思いますが、ここは「子泣き爺」発祥の地ということで、子泣き爺が展示されていました。また、ここ徳島県三好市は、水木しげる先生が初代会長の「世界妖怪協会」より、後世に残したい妖怪文化の普及に貢献したとして「怪遺産」に認定されています。(怪遺産はこのほかには鳥取県境港市、岩手県遠野市があります)

カッパとの戦い

妖怪屋敷では、弊協会の伝宝さんと承山さんの「伝承コンビ」がカッパと戦いました!二人の動きが画面の中にいるカッパに反映されていて、上から流れてくるキュウリをパンチ!

動画をご覧いただくとわかるのですが、このお二人は、わー!とか、きゃー!とか一言も発することなく真剣勝負で挑んでおり、結果、見事ベスト10入りしました(笑)

何事も真剣、一所懸命は良い結果をもたらすってことで。。。

妖怪は人の暮らしの中で

なぜに妖怪話や憑き物話が語り継がれてきたのか。
妖怪屋敷の展示や資料、各種情報に目を通してみると、全く想像もしていなかった人と妖怪の関係があったことを知りました。

行ってみるとわかりますが、現地は急峻な渓谷沿いに道や家屋、駅などがあります。上の写真の左手奥に家屋が見えていますが、妖怪話が生まれたころはもっと険しい状況に家屋や道がありました。

妖怪屋敷には昔の道を再現したミニチュアがありましたので、人が歩く目線で撮影してみました。その昔はカモシカなど動物も落ちてしまうことがあり、もちろん人が落ちることもあったそうです。

妖怪と防災、危険から守るために

この地域の先人たちは、険しい山や自然との間に妖怪を介在させることで、地域の人や子どもたち、お遍路さんを危険な場所から守り、限られた自然資源を守り、暮らしを守ってきていたというのです。すばらしい知恵に感服するばかりです。妖怪伝承は防災を担っていたのです。

すばらしい記事を発見!

この地域の素晴らしい知恵と活動がとてもわかりやすい記事になっているWEBサイトがあり、今回のブログでも参考にさせていただきました。皆様にも、ぜひ読んでいただきたい素晴らしい記事は「ミツカン水の文化センター 水の文化機関紙 53号ぼくらには妖怪が必要だ」にある「妖怪は山で暮らす生活必需品」です。ぜひぜひ、読んでみてください!

こちらのURLには、妖怪にまつわる読み応えたっぷりの全ての記事のPDFリンクがあります。
■ミツカン水の文化センター 水の文化機関紙53号 ぼくらには妖怪が必要だ(完全版サイト)

妖怪×防災教育の取り組み

妖怪伝承を活用した防災教育に関する論文や資料、動画も見つけることができました。
興味深く、面白そうなものがたくさんあります。地域の防災教育や防災活動の参考にしたり、取り入れるなどもできそうです!妖怪の力を借りて地域の防災力UP!

■妖怪×防災教育
 「妖怪伝承を知的資源として活用した 防災教育プログラムに関する一考察
  土木学会論文集(H)教育,Vol.75,No.1,20-34,2019.
高田 知紀 神戸市立工業高等専門学校准教授・近藤綾香 神戸市みなと総局.

 「対話する環境学への視座 地域防災と妖怪」  
J-STAGE 学術の動向,25巻(2020)11号, p. 11_44-11_48
髙田 知紀,兵庫県立大学自然・環境科学研究所

■妖怪×水害啓発動画
 国土交通省 防災教育ポータル

一番怖かったのは・・・

じつは、妖怪屋敷には「お化け屋敷」もありました。動画をとっていたのですが「おお〜、うぉ〜」という肝のすわった伝承コンビの低〜い声が入っており、妖怪におとらぬほど、その声があまりにも怖かったので公開は控えさせていただきました・・・・(笑)

妖怪屋敷では、小さい頃、ゲゲゲの鬼太郎を見るのが怖いくせに毎回欠かさず見ていて、寝る時になると思い出し、一人でトイレに行くのを怖がっていたことなどを思い出したりしていました。そんなとき「早く寝ないとお化けが出るよ!」なんて言われていたような気がします。

妖怪を介在させた暮らしの教育は、身近なところにもあったのかもしれません。
そんなことを考えると妖怪への関心は高まるばかり・・・。

これはもう「自然災害伝承碑めぐり」では「妖怪伝承の確認」も一緒に・・なんていう欲張りが出始めていますが、どうなることやら・・・乞うご期待!

次回予告:徳島県美馬市「うだつの町並み」

徳島県吉野川流域を巡る遠征記②、いかがだったでしょうか。
次回は徳島県美馬市の自然災害伝承碑、町防災、伝統工芸などを紹介します!「うだつの町並み」に見る防災とは⁉︎

どうぞお楽しみに⭐️(毎週木曜日にブログは更新しています)
ベルでした!

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