兵庫県|復興から発展、未来を見つめ続ける
アーユーボーワン、すべての命に。急にぐっと冷え込み、ストーブに着火したところ、当たり前のように焼き芋をやいてしまう今日この頃です。みなさまはいかがお過ごしでしょうか?
ブログは先週に続き神戸市の自然災害伝承碑ですが…こちらの伝承碑には「歌」と「存在」が災害伝承だよねと個人的には思っています。何度となく訪ねている場所ですが、毎回に学びを得ています。防災、特に地域防災に携わる方におすすめの場所です。
碑名:神戸震災復興記念公園(みなとのもり公園)
神戸三宮駅周辺から約1Kmほどの場所にあり、すぐ近くが海、ポートアイランドへ渡る道が見える公園内に自然災害伝承碑「神戸震災復興記念公園(みなとのもり公園)」はあります。
石碑には「しあわせ運べるように」の歌詞、作者のコメント、楽譜があります。この歌は阪神淡路大地震から約2週間後に作られ今も歌い継がれています。神戸市だけでなく全国・海外でも復興の歌としてうたわれています。
しあわせ運べるように
この歌は神戸市のふたつめの市歌になっています。たくさんの情報や動画がWEBにありますので、神戸市役所のホームページ情報を引用紹介します。
この歌を聴くと涙が出てしまうという方が多いです。例にもれずベルも涙がでてきてしまいます。もし、公共の場所や誰かと一緒で涙が出るのは・・という方はお一人の時にご覧になってください。
ふたつめの神戸市歌「しあわせ運べるように」は、阪神・淡路大震災から約2週間後に、当時中央区吾妻小学校に勤務されていた臼井真先生が作詞・作曲しました。
市内では、各小学校をはじめ、追悼式典・ルミナリエ・成人式等で歌い継がれています。
また、神戸市内にとどまらず、復興の歌として全国・世界でも歌われています。
神戸市立住吉小学校合唱部の子どもたちの澄んだ歌声とピアノ演奏のやさしい音色に、暫し心を寄せてください。『しあわせ運べるように』
作詞・作曲:臼井真
ピアノ伴奏編曲・伴奏:川上昌裕
指揮:室屋尚子
合唱:神戸市立住吉小学校合唱部
公園ができるまで、今、未来への物語
神戸震災復興記念公園は神戸震災復興の記念事業としてつくられた公園です。でも、ただの公園じゃないんです。公園をつくることになった経緯と公園をつくるにあたっての理念など、公園ができるまでのいろんなことが素晴らしく、そして、今もその理念や思いが続いていることがわかるところがとても感動します。
神戸市のホームページから引用紹介します。
基本理念
神戸市は平成7年(1995年)1月17日、阪神・淡路大震災の災害を受けた。その経験や教訓は後世の人々に継承しなければならない。このため大震災を経験した都市の特別な意義をもつ事業として「神戸震災復興記念公園」を計画する。
大震災にあたり全国そして世界各地からいただいた多くの支援やボランティアの方々によって市民は癒され、励まされた。その感謝として市民主体の「KOBE2001ひと・まち・みらい」が開催されたが、ここに示された市民・企業・行政の協働を将来のまちづくりにつなぎ、その精神を大きく育てるシンボルの構築が必要である。
そのため、大震災に大きな役割を果たした緑をオープンスペース、春にさきがけて新しい芽生えや花々を見せた草木が人々に与えた復興への勇気、震災から今日まで生長を続ける緑に注目し、市民を中心とする協働の精神が大きく育ち、神戸のまちが復興から発展へと前進する姿を、木々の生長とともに見つめてゆく事業として、市民が主体となって、考え、つくり、育て、慈しむ「神戸震災復興記念公園」を神戸震災復興の記念事業とする。
※「神戸震災復興記念公園」は、愛称募集の結果、平成22年(2010年)1月17日から、みなとのもり公園(神戸震災復興記念公園)と表記しております。
公園づくりのテーマ
- (1)阪神・淡路大震災すべてのシンボルプロジェクトとしていく
- (2)未来の神戸におけるまちづくりの契機となるプロジェクトとしていく
- (3)市民の活動の場としていく
- (4)災害に備える場としていく
- (5)神戸の中心に「もり」をつくる
アクセス日:2024.11.21 https://www.city.kobe.lg.jp/a10019/kurashi/machizukuri/park/intoro/about.html
公園にある案内板には、基本理念や公園づくりのテーマだけでなく、ワークショップや懇話会からはじまり発展した「公園づくり検討会」が何度も開催されていることが紹介されています。案内板のひとつの記事には「2006年4月〜2010年3月 みなとのもり公園検討会開催44回目」とあります。どんな様子だったのか、、叶うなら参加されていた方にお話を聞いてみたいなといつも思うところです。
自然への思い
阪神淡路大震災は地震による自然災害です。自然は想像できないほどの威力をもっていて、時に信じられないほど恐ろしい現実がつきつけられます。
しかし、この公園事業の理念にある文章には復興への勇気を与えた自然、復興から発展へと前進する姿を木々の生長とともに見つめていく、とあります。
春にさきがけて新しい芽生えや花々を見せた草木が人々に与えた復興への勇気、震災から今日まで生長を続ける緑に注目し、市民を中心とする協働の精神が大きく育ち、神戸のまちが復興から発展へと前進する姿を、木々の生長とともに見つめてゆく
公園には、被災して奥須磨公園へ避難していた被災木のうち4本が移植され、阪神淡路大震災1.17のつどい」で配られたどんぐりを市民の方が苗木に育てて持ち寄り植栽された場所があります。
わたしはこの公園の基本理念にある自然への思いの部分と、そのことが実際に取り組まれ続けているところが大好きで感動しています。だから何度も来たくなります。
いつ訪ねても、笑い声やはしゃぐ姿や走っている人、歩いている人、スケボーをしている人、、、楽しそうな様子でいっぱいです。
自然は自然を生きている
わたしも神戸市の理念にあった文章と同じようなことを熊本地震の際に感じていました。阿蘇の大自然がもたらす毎日の光景に救われました。(そのときのことを書いているブログ)
発災後に夜明けを待っていた車の中で、阪神淡路につづきまたか、、、自然にはかなわないなと落胆し何事も嫌になってしまいそうな状況の中で、
夜明けとともに何事もなかったように朝を告げる歌声をきかせてくれた鳥たちの声は、わたしに日常を気づかせ、冷静な心をもたらしてくれました。
大自然の中で暮らしていたことが私には救いであったように思います。
自然は自然を生きているだけなんだなと、思い、じぶんが置かれた状況も自然なのだろうと目の前の状況を受け入れることができたことは復旧・生活再建への気力を奮い立たすに大きかったと思います。
こんなちっぽけなブログも災害伝承のひとつとして、どこかの誰かが被災経験をすることになったとき、そのひとの心が守られたらいいなとおもっています。
こっそりおまけ情報!
来年の春頃(3〜4月頃)に予定している神戸市での災害伝承&防災まち歩きのイベントでは、もちろん「みなとのもり公園」に行きます!参加募集は12月か1月か、、といった状況(いろいろと許可申請が必要なため)です。
わたしたちのイベントは歩くことやスタンプラリーをすることが目的ではないので、大人数ではなく少人数での開催を大事にしています。そのためご参加のご案内は公式ライン(つながるラボ)からご案内させていただく予定です。
満席になった場合はWEBでのご案内はなくなってしまうので、ご希望の方はぜひ公式ラインへご登録ください。お申し込みは先着順となる予定です、あらかじめご了承ください。
寒さが増しましです!ご体調にお気をつけて元気はつらつ、ご安全に✨
仕事に追われて泣きそうになっている、ベルでしたっ!(ブログ書いてる時間は癒しだった🤭)