福島県|先人の意思をはっきり感じる碑の名前
こんにちは。結(Yui)です。友人のベルちゃんと一緒に自然災害伝承碑をマップにピン建てしていくプロジェクトを一緒に行っています。
われらの故郷、村上の出来事を後世に伝えおく
2023年7月8日 (曇り)
本日は、前回、前々回と同じく南相馬市にある自然災害伝承碑です。個人的に自然災害伝承碑名にメッセージ性を強く感じる「われらの故郷、村上の出来事を後世に伝えおく」です。碑名を見るだけでこちらの地域の方々の意思がはっきりが伝わってくるようですよね。この災害碑には、
二0一一年(平成二十三年)三月十一日午後二時四六分マグニチュード九.0 震度六強の東日本大震災が起こり、この地震で午後三時三十分過ぎ、十二m以上の大津波により、先祖代々のお墓、家屋が破壊され、家族、仲間の六十二名もの尊い命が犠牲になった。
と記載があります。碑の周りには墓石が一緒に集められているのですが、その墓石たちには傷がついていたり、欠けていたりしました。墓石なども津波により流されたことが伺えます。

またこの碑の碑文には原子力発電の事故の事にも触れており、自然災害が引き起した、避けては通れない事故の事まで後世に伝えるぞ、という意気込みが見えるような気がしました。

碑文は少し読みにくいのですが下記のようなことが書いてあります。
この地震、大津波により東京電力福島第一原子力発電所が三月十二日午後三時三六分に水素爆発事故を起こし、放射能が飛散し、原発から半径二十キロ圏内の村上部落も、五年四ケ月の避難生活を余儀なくされた。
村上の九八%が災害危険区域に指定され、家を建てることが出来ず、われらの故郷、村上を離れ、他の地域に生活の場を求め住居を建てる。
ここに犠牲者を偲び慰霊碑・供養塔を建立て、後世に伝えおく。
地震や津波の被害もさることながら、原発事故は多大なる影響を地元の方々の生活に与えたと思います。自然災害伝承碑というと、その災害自体の災害の大きさや、それに伴う被害の大きさ、またはどのように復興したか、といった事が記載されていることが多いように思います。しかしこのように災害でさらに連鎖して起こったことを記載するのも大切な事なのかもな、と考えさせられました。
おまけ – 東日本大震災・原子力災害伝承館
ごめんなさい、なぜかおまけの写真も撮ったはずなのに見あたらない…本当は写真がないのでやめようかと思ったのですが、どうしても紹介したいので今回は文章のみで紹介しちゃいます。
今回のおまけは、「東日本大震災・原子力災害伝承館」です。こちらは双葉町にある伝承館。この伝承館は、震災伝承ネットワーク協議会事務局さんが推進している”3.11伝承ロード”の一つで、東日本大震災と東京電力福島第一原子力発電所の原発事故による災害の事を展示しています。福島県は、自然災害の被害はもちろん、原子力発電所の事故などによる震災関連死も多かった県なのです。ですからこの伝承館でも原子力発電の仕組みや、事故後の事など原子力に関する展示が沢山あり、ほかの県の伝承館とは少し違うな~という印象を受けました。
また、この伝承館には語り部さんたちによるお話を聞くことができます(1日4回やってます)。私が聞かせていただいた時は、実際に被災された方のお話で、他人ごとにはできないようなお話を聞かせていただきました。とても有意義なお話だったと思います。皆さんも、もしこちらの伝承館に行かれた際には、この語り部さん達の講話も聴いてみてください。
結(Yui)でした。ではまた~☆
参考外部URL: 東日本大震災・原子力災害伝承館 HP: https://www.fipo.or.jp/lore/



