自然災害伝承碑|三重県名張市「伊勢湾台風之碑」石碑が語る驚愕の水位
おはようございます!ベルです。全国の自然災害伝承碑をめぐる旅をしています。相棒の結ちゃんと一緒マップにピンだてしていくプロジェクトに取り組んでいます!
今回は前回につづき三重県名張市です。穏やかに流れる名張川ですが、昭和34年の伊勢湾台風ではその姿が一変しました。夏見地区にある「伊勢湾台風之碑」を訪ね、当時の水位と甚大な被害記録を振り返ります。
堤防の決壊は472箇所!

【訪問日:2025年11月22日】
車が行き交う通り沿いにある公園の中にひっそりと立つ石碑が伝えるは「伊勢湾台風」。石碑のある三重県名張市では昭和34年(1959)9月26日の伊勢湾台風の暴風雨により、名張市では堤防の決壊が472ヵ所におよんでいます。
碑の概要
- 碑名:伊勢湾台風之碑
- 災害名:伊勢湾台風(1959年9月26日)
- 災害種別:洪水
- 建立年:1989年
- 所在地:三重県名張市夏見
- 伝承内容
- 伊勢湾台風の暴風雨
- 名張市では河川が氾濫
- 主な橋梁はほとんどが流失
- 堤防の決壊は472ヵ所におよんだ
- 夏見地区では死者5名
- 流失家屋3戸、倒半壊家屋28戸、浸水家屋89戸
- 田畑冠水30ヘクタールの被害
- このときの水位は、当碑の高さまで達した。
重ねるハザードマップで石碑の場所を見てみると
自然災害伝承碑めぐりでは必ず「重ねるハザードマップ」「国土地理院地図」で場所や周辺の情報を確認します。重ねるハザードマップで確認すると、石碑に残されている災害の記録や教訓を今現在の状況と照合して確認することができます。
驚くことに石碑が伝承している災害と同じリスクが今現在もあることが多いです。今回の場合もそうでした。

伊勢湾台風之碑がある場所のリスクを確認してみると「最悪の場合、洪水による浸水が発生してその深さが5メートルから10メートルになることが想定されています」とあります。地図でわかるように、石碑のすぐ目の前は2つの川の合流している場所です。
さらに、地図を広範囲にして確認してみると(下図)、、、上流には2つのダムがあることがわかります。

本当に?驚きの水位
伝承内容によると、水位は石碑の高さにまでなったとあります。現地で「伊勢湾台風之碑」を目の前にして周辺の様子を確認すると「えっ…こんなところまで?本当に⁇」と思ってしまいました。

写真をご覧いただくと、名張川と青蓮寺川の合流点であること、川と石碑の位置関係がわかります。夏見地域は30ヘクタール(東京ドーム約6.5個分の広さ)の田畑が冠水していますが、その水位が石碑の高さまで達したと伝承されています。
現地に行って「こんな高さまで水がくるなんて、、、」と、伊勢湾台風の被害は本当に恐ろしいものだったんだなと感じましたが、あまりに被害が大きく広範囲なため全体感をイメージすることが難しかったです。
そんなときにおすすめなのが、アーカイブ!
ということで、伊勢湾台風のアーカイブを探しました。当時の様子が映像や写真で残されている災害はアーカイブを探ることもおすすめです。
NHKアーカイブス 伊勢湾台風まとめ(アクセス日:2026.2.5)
1959年台風15号(伊勢湾台風)当時のニュース映像を見ることができます。
https://www2.nhk.or.jp/archives/articles/?id=C0070131
みえ防災・減災アーカイブ(アクセス日:2026.2.5)
被災した方の証言も動画で見ることができます。
https://midori.midimic.jp/category/saigai-taiken/isewantahoon-movie
自然災害伝承碑の伝承内容・現地確認とあわせて写真や映像、語り部や証言などの情報も補うことで災害の全容をさらに掴むことができます。
特に語り部や証言は、文字や数字、写真や映像だけではわからない、五感で感じた様子やともなった感情を伺うことができ、より自分事化されやすいように感じます。
石碑の伝承がなければ、夏目地区へ訪問することもなく伊勢湾台風の被害の様子や、ハザードマップと地形や川の様子から今現在のリスクを把握したりすることもなかったと思います。伝承碑を残してくださった先人に感謝です。
おまけ
今回の「伊勢湾台風之碑」の上流に2つのダムがあることが気になってしかたなくなってしまい、翌月にも三重県名張市へ再訪しダムを見に行きました!
次回は番外編で「ダム見学」もお届けします!
ダムの中まで行ってきましたよ〜。
ではでは、また来週に!
ベルでした。






