岡山県|先人の教訓を生かすために
アーユーボーワン!ベルです。相棒の結ちゃんと一緒に全国の自然災害伝承碑をめぐってマップにピンだてしていくプロジェクトに取り組んでいます。
前回に引き続き、岡山県です。岡山県倉敷市真備町にある自然災害伝承碑に会いにいきました。
台風による大洪水 明治26年大洪水供養塔

2025年11月2日(曇り)
岡山県倉敷市真備町にある自然災害伝承碑です。真備町と聞くと2018年の西日本豪雨で町全体が水没するような大規模の浸水被害を記憶している方も多いと思います。
真備町には2018年の大水害を伝える自然災害伝承碑もたくさんあるのですが、こちら(写真中央)は2018年より125年前の1893年(明治26年)の大洪水を伝えています。右の写真は2018年の西日本豪雨物故者慰霊碑です。(こちらは自然災害伝承碑(地図記号)ではありません)
碑の概要
- 碑名:明治26年大洪水供養塔
- 災害名:大洪水
- 災害種別:洪水
- 建立年:1929年
- 所在地:岡山県倉敷市真備町川辺(源福寺敷地内)
- 伝承内容
- 1893年10月12日,13日
- 台風襲来により大洪水
- 高梁川右岸の秦・富原・下原 決壊
- 川辺の渡し上流50mの神楽土手 決壊
- 小田川でも坪田・外和崎などが決壊
- 死者は2百余名
- 供養塔の頭部が当時の水位となるように建立
多くの場所が決壊し多数の死者が出ています。供養塔は見上げるほどの高さがあり、その頭部が当時の水位ということでしたので、スマホのアプリで計測したところ地面から約4mの高さがありました。その高さまで辺り一面が浸水してしまって、先人たちはどこに逃げたのだろうかと考えてしまいました。。。
重ねるハザードマップで地域を確認してみると
赤い丸印が「明治26年大洪水供養塔」です。重ねるハザードマップで「洪水・内水」を重ねてみて驚きました。真備町の大部分で想定浸水深は10〜20mもありました。水害のリスクが高いことがよくわかります。
丸印がついていない緑色の地図記号もすべて「自然災害伝承碑」です。その殆どが2018年の西日本豪雨を伝承しています。

くりかえされてきた水害
真備町は過去に何度も水害に襲われています。さまざまな情報を目にしましたが、ぜひご覧いただきたい動画を2点ご紹介します。
町の記憶をつなげる大切さ 教訓はいかされたのでしょうか
NHKアーカイブス放送文化資産に2018年の水害を経験し、2度と同じことを繰り返さないようにと後世への伝承のために活動している方の動画があります。ぜひ、ご覧ください。
ふるさとの歴史に教訓を学ぶ あの日 わたしは
https://www2.nhk.or.jp/archives/movies/?id=D0026021068_00000
水害常襲地と知らなかった
また、KSB瀬戸内海放送のYouTubeには、真備町が水害常襲地と「知らなかった」経験をきっかけに会社を立ち上げ、その教訓を伝承する取り組みをしている方が紹介されています。
自分が生まれた町、暮らす町、当たり前のように過ごしている町のこと、知っていますか?日本という災害大国に暮らしていること知っていますか?知ることで心づもりができます。それは備えにつながります。ぜひ、動画をご覧ください。
岡山県倉敷市真備町は必ず行きたいと思っていた町です。
真備町での自然災害伝承碑めぐりは続きます。
また来週に。ベルでした!




